「これからのまちづくりを考える」シンポジウムの開催

更新日:2023年03月15日

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清水義次氏の講演をYouTubeにアップロードしました

令和4年2月26日(土曜日)に「これからのまちづくりを考える」シンポジウムを開催しました。

地域再生のプロデューサーとして幅広くご活躍されている、株式会社アフタヌーンソサエティ 代表取締役 清水義次氏に、これからのまちづくりについてご講演いただきました。

その模様をYouTubeにアップロードいたしましたので是非ご覧ください。

シンポジウム当日の質問に対する講師回答

 シンポジウム当日、市民の皆様から頂いた質問に対し、清水義次氏から回答を頂きましたので御紹介いたします。

質問1

草加市は白岡市からさほど遠くもなく、そのあたりには友人も多く、それほど市民の性質は変わらないと感じています。

そのような比較的近い状況のところが成功しているわけですが、その最大の要因と白岡でできることは具体的にはどのようなことがあるかご意見をお聞かせください。

ちなみに生まれてから56年と半年、白岡の変化を見続けてきました。今後も白岡の発展を期待しています。衰退する姿を見たくありません。

回答1

 草加市では6年前からリノベーションまちづくりの積み重ねによって、次第にまちが変わってきたと思います。

具体的には、リノベーションスクールの実施、修了生たちがチームを組んで家守(やもり)会社を立ち上げて空き家、空きビル、空き店舗などを活用したプロジェクト実行する。これらによって面白いエリアができてくる。そして、そこから人のつながりができまちが変わってきました。

まず最初は草加駅周辺エリアが変わり、新田のつなぐ場エリアができてきて、そして今年からは谷塚駅周辺エリアが変わり始めようとしています。

これをリードしているのが草加市の産業振興課の公務員の方々(高橋課長他)です。

公務員の方々も民間の若い方々と一緒になって熱心に意見交換しながらリノベーションまちづくりを進めています。

白岡市でもリノベーションまちづくりを進めることが必要ではないかと思います。

詳しくは、以下のサイトをご覧ください。

質問2

新公務員(新しい意識の公務員)を都市経営プロフェッショナルスクールに参加させることなく育成するにはどうすれば宜しいでしょうか。

回答2

 新公務員を作り増やしていくにはどうしたらいいか、ですね。

都市経営プロフェッショナルスクールに通わなくて、ちゃんとした公民連携の仕方を学ぶにはどうしたらいいかというご質問ですが、独学で学ぶのは相当難しいかと思います。社会人で公民連携を学べるところは、東洋大学の経済学部に10数年前に公民連携専攻コースがつくられました。私もここで9年間教えていました。年間授業料は都市経営プロフェッショナルスクールの倍くらいです(2年間くらいかかりますので、実質4倍くらいになります)。

草加市の職員の方々は、初期段階で都市経営プロフェッショナルスクールで勉強しています。そして、そこで得た知識を市役所の中で他の方々に広めています。

若手の職員の方々(30代以下くらい)は、パブリックマインドを持つ人たちがかなり多く存在しています。この人たちは、本当の公民連携のやり方を知る必要性があります。

今まで、行政の方々は公民連携というと民間提案募集、指定管理、パークPFI等をやればいいんですねという風にとらえていました。しかし、実際には自分たち主体でやっていたことを、ただ民間に任せば公民連携ができるわけではありません。例えば指定管理制度を使って行っているものの大半は、民間に任せて費用を少し安くすればいいと言うような安易なやり方がほとんどです。

白岡市で、ちゃんとした公民連携が行われるようになるためには、本当の公民連携のやり方をしっかり勉強することが必要だと思います。

もし独学で学ぼうとするなら、ちゃんとした公民連携のケーススタディをしてみることが一番近道かと思います。そのためには例えば岩手県紫波町で行われた公民連携事業でまちが大きく変わったオガールプロジェクトの事例をスタディしてみてはどうでしょうか。また、現地に行き実際の様子を見ることも大事かと思います。

オガールプロジェクトについては、先日のプレゼンテーションした時の最後のスライドに映した『まんが あなたもできる! 公民連携のまちづくり - 岩手オガールで芽吹いたパブリック・マインド -』を読んでみてください。本当の公民連携とはどのようにして行われるかのエッセンスがマンガと解説で書かれていて短時間で公民連携のエッセンスがわかります。

質問3

 今日は、ありがとうございました。本日の資料はいただけますか?

回答3

はい、ご希望の方は白岡市街づくり課まで御連絡ください。

質問4

清水先生に質問です。白岡市には都市農業のポテンシャルがあるのではないか、といったお話がありましたが、その担い手の育成や商業ベースに乗せていくために、行政としてどういった支援を進めていくべきか、アドバイスいただきたいです。

回答4

草加市では、農業をしている方は白岡市ほどいません。数少ない農家の中に都市型農業を実践している中山さん夫妻がいました。そして、リノベーションスクールが開かれた時、中山さん夫妻が生徒になり「都市農業」に目覚めました。これが始まりです。

続いて草加市では、2018年〜2019年都市型農業の委員会(草加市都市農業振興検討委員会)が始まり、「草加市都市農業基本計画」が策定されました。

詳しくは、以下のサイトをご覧ください。

また、中山さんは、奏草舎という家守チームを組み草加駅東口の長細い市有地を使って「SO SO PARK」という複合店を始めました。

試行錯誤を繰り返しながら、都市農業のやり方が進化してきました。先日行われた家守トレーニング(家守チームの人たちが交流しあう場)で、飲食店を開いた方と中山さんが人材交流を始めていることが発表されました。都市農業を行うときに一番のネックは、農業の労働力をどういう形で安定的に確保するかということです。それを、飲食店の従業員の人たちが農業も手助けすることで、生活のバランスが取れてとても良いことがわかったと言うものです。

ここまでくると、都市農業は若い方々が関心を持つ、継続できる産業に育つ可能性が出てきたと感じました。

質問5

田園都市生活の出来る自治体は、近隣自治体も同様です。その中で差別化するためにはどうすれば良いのでしょうか?

回答5

私は、行動することから差別化の糸口が見つかると思います。まちは人がつくるものです。市民の皆さんが白岡市のまちづくりに参加して、本当に住みやすく、暮らしやすく、そして便利なまちにしていくことを考えましょう。そして、その中の面白い思いつきを一つずつ実現してみましょう。

一つずつのプロジェクトの実現が小さなエリアに集まってき始めると、それが新しい白岡の個性になるのではないでしょうか。環境は似ていても、一人一人の個性が発揮されるとおのずとまちの個性が変わってくると思いますが、いかがでしょうか。

質問6

 公共施設でない民間がやっている公共施設のような集客施設の例はありませんか?

回答6

(1)秋田市のヤマキウ南倉庫

秋田市の中心に近い亀の町という寂れたエリアで東海林さんという民間人(広告代理店を経営)がエリアリノベーションを民間でやっています。その一環としてヤマキウ南倉庫という400坪の倉庫をリノベーションして、いつも人でにぎわう施設を経営しています。民間施設ですが、パブリックな感じがします。

是非行ってみてください。

(2)新潟県柏崎市のハコニワ

旧サッシ工場をリノベーションした集客施設

柏崎市の飯塚さん(不動産会社経営)が、都市経営プロフェッショナルスクールに来て不動産会社をリノベーションすることを決意、旧サッシ工場跡を買い自社のオフィス他集客施設にしたものです。こちらも民間施設ですがパブリック感が漂っています。

こちらも是非行ってみてください。

この記事に関するお問い合わせ先

街づくり課都市計画担当
〒349-0292
埼玉県白岡市千駄野432番地(市役所2階)
電話:0480-92-1111(内線202・203)
0480-31-8245(直通)
メール:machi@city.shiraoka.lg.jp
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