受付日 令和5年11月1日「市長への手紙」の内容と回答 小中学生のタブレット端末の運用見直しについて

更新日:2024年01月31日

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小中学生のタブレット端末の運用見直しについて

藤井市長、いつも私たち市民と近い距離で関わってくださり、ありがとうございます。以前、コロナ禍における図書館の再開館の要望につきましては、我が家の子供たちが市長に書いた手紙を読んでくださり、わざわざ私に市長からお電話を下さってのご回答、本当にうれしかった事が心に残っています。また、市役所職員のみなさまも、いつも温かくご対応下さり、白岡市民で良かったなと日々、感謝しております。ありがとうございます。

表題の件につきまして。私は、4人の子供を持つ母親です。GIGAスクール構想により、白岡市では小中学校に一人一台のタブレット端末が導入されました。白岡市では、埼玉県内でも比較的早くに運用が開始され定着させて下さったことにより、コロナ禍に休校が続く中でも、オンライン授業など子供たちの継続的な学びが可能となった事は、子供たちの教育にとって、非常に大きな役割を果たされたものと感じています。

また、学校の先生方やお友達と会えない先の見えない不安の中で、ズームによるライブ授業では、お互いの顔を見ながら、相互の学び合い活動をすることが出来、子供たちの心の安定に大きく寄与されたものと実感しています。さらには、我が子がコロナに罹患した四月、出席停止の療養期間中、休み時間にも先生がzoomをつなげて下さったことで、お友達が代わるがわる画面に現れては、体調を心配する声を我が子にかけてくれました。クラス替えをして間もない頃で、お友達に置いてけぼりにされてしまうかもしれないという心配の中、係決めや班活動にも参加する事が出来、親子ともども大きな安心となりました。

コロナが明けてからも、タブレット端末を使っての学習は、植物や生き物の成長の変化を写真撮影により観察する事ができたり、体育や部活動では自分のからだの動きを動画にとって確認するなど、これまでには無かった学びのツールを手に入れた事のメリットを多く感じています。

そのような素晴らしい使われ方の一方で、子供たちの家庭での利用の状況については、大きな心配があります。タブレット端末が学校から配られてから、家ではタブレット端末を使って動画(主にyoutube)を見る時間が格段に増えたというご家庭の声を非常に多く聞くようになり、我が家だけでの問題ではない事を実感します。Wi-Fiの接続と切断のタイミングでは、かけられているフィルタリングが解除されてしまうのか、ほとんどどんなサイトも見る事ができてしまう現状です。また、利用時間(何時間利用できるか)の制限がなく、何時間でも利用することが出来てしまうのも心配です。小学生は22時以降は利用制限があるものの、中学生は0時を過ぎても利用する事ができてしまいます。

これらは、子供たちの心身の発達や、健全な生活リズムを守る上でも、見逃せない問題なのではないでしょうか。(参考までに、中三の長男が以前に通っていた中学校では、夜中は利用できない設定になっていました。)

そこで大切なのは、各家庭でのルール作りなのだと思います。もちろん我が家でも、子供たちと話し合いを重ね、みんなが納得できるルールを作り、また子供たちの成長に合わせて、何度も何度も見直しをしてまいりました。しかし行きつくところとしては、「使えてしまう」という点です。

タブレット端末が導入されて数年が経ちました。利用方法について見直しをする時期が来ているのではないでしょうか。そこでお願いです。

・例えば23時から5時までは利用できないように制限をかけるなど、子供の健康上ふさわしくない時間帯には利用できない設定にして頂きたいです。

・例えば小学生であれば12歳未満は利用する事ができないサイトは表示できないようにして頂きたいです。子供の年齢に合わせた使い方が出来るようにお願いします。

・小中学生のいる保護者に対し、タブレット端末の利用について、各ご家庭で困っている事がないか、それはどんな事なのか、どうなったら良いのか、アンケートを取ってはいかがでしょうか。まずは子供たちの家庭におけるタブレット端末の利用実態を、市長や教育委員会のみなさまにも知って頂きたいと切に願っています。

・教員の皆様にもタブレット端末と子供たちとの状況について聴取されてみてはいかがでしょうか。特に、スクールカウンセラーの先生や、保健室の養護教諭の先生などは、子供たちの健康にかかわる事の多い先生かと思いますのでぜひ参考にされたいと希望します。

デジタルネイティブの子供たちにとって、PC、タブレット端末、スマートフォンは、これからを生きていく上で欠かせないものだとも思っております。子供たちがデジタルにむしばまれるのではなく、健康を守りながら、デジタルを使いこなせる大人に育つために、私たち大人がいま出来る事を考えたいと思っています。

藤井市長、どうか力を貸して下さい。よろしくお願い致します。

(40代)

回答

本市では、GIGAスクール構想により小中学校に一人一台端末が導入され、タブレット端末を使っての学習が行われております。「タブレット端末を文房具のように活用」すべく、日々の授業の中で様々なアプリを利用して学習したり、オンライン学習ソフトを使って意見や考えを共有し合ったりと、活用の幅も広がっているようです。


タブレット端末を学習の中で正しく活用することで大きな効果がある一方で、〇〇様御指摘のように誤った使い方をすると様々な問題が出てくることも認識しております。インターネットや携帯電話などの普及が急速に進み、違法や有害な情報に起因する問題が多発する中で、児童生徒が情報内容を適切に判断できる能力が必要であり、情報モラル教育が一層重要であると考えております。


現在のタブレット端末の使用状況について教育委員会に確認したところ、小学校、中学校それぞれの利用実態に応じてフィルタリングをかけ、利用できる時間についても制限をかけているとのことです。しかしながら、当初の設定のままでの運用となっており、子ども達の活用方法が増えている現在において、内容を再確認する必要があると考えているとのことです。特に、利用時間については、子どもの健康上ふさわしくない時間に利用できないよう御指摘をいただいたことも含め、市内の校長会で更なる検討を進めてまいるとのことですので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。


また、利用にあたっては「家庭でのルール作り」が重要でございます。各小・中学校でのICTモラル教育の充実を図りながら、各御家庭でも「白岡市子どもネット利用宣言」ルールや決まりを遵守すること、学習端末を正しく使うことについて話し合うよう働きかけることを教育委員会に確認いたしました。


市では今後も、市民の皆様の御協力をいただきながら、一層の教育の充実を図ってまいりたいと存じます。