受付日 令和7年4月13日「市長への手紙」の内容と回答 市民農園(ふるさと農園)の運用に関する要望
市民農園(ふるさと農園)の運用に関する要望
拝啓、日頃より市民の健康づくりや地域交流の促進にご尽力いただき、心より感謝申し上げます。
私は以前、市民農園を利用させていただいておりました。野菜づくりを通じて多くの方と交流することができ、とても貴重な経験をさせていただきました。
(現在は他の場所で家庭菜園を楽しんでいます)
その中で気づいたこと、感じたことを要望とさせていただきます。
現在の市民農園は年度(4月)単位で更新され、優先的に5年間は利用できる仕組みとなっております。
利用者の年代層は高齢者が多いものの、若年層や親子連れなど、幅広い世代が野菜づくりを楽しんでおり、畑を通じて自然と世代を超えたコミュニティが形成されています。
しかし、5年間の優先的な利用期間を終えた後の更新がかなわず、せっかく築かれたコミュニティから離れざるを得ない方もいらっしゃいます。
なかでも、高齢者にとって野菜作りが、限られた楽しみや生きがいとなっているケースも多く、農園を離れることにより活動の場を失い、生活の張り合いを失ってしまうという懸念があります。
また、別の課題として、現在の4月更新という運用の影響で、玉ねぎやニンニクといった年度をまたぐ作物が、生育途中で撤去されてしまう状況があります。
やむを得ない運用ではありますが、栽培途中で打ち捨てられたような畑を見ると、どこか寂しさを感じます。
このような状況を踏まえ、以下の点についてご検討をお願い申し上げます。
1.利用期間終了後の「再利用枠」の新設
新規に契約されても、何らかの事情により荒れたまま放置された区画もいくつかみられます。
反面、野菜作りの経験を積み、さらなる意欲があっても契約の延長が叶わない方もいらっしゃいます。
意欲のある継続希望者を対象とした再抽選枠や待機枠を設けることで、利用者の継続的な参加を可能とする制度の導入をご検討いただきたく存じます。
( 市の担当者による現場使用状況の観察も必要です)
2.更新時期の見直し(4月 → 10月への変更)
更新時期を10月に変更することで、玉ねぎやニンニクなどの年度をまたぐ作物の収穫が可能になり、トマトやナスなど夏野菜の栽培も一区切りがついたタイミングでの撤収が可能になります。
会計年度の縛りもあるでしょうが、海外に目を向けると、10月を会計年度の始まりとする国も多く存在します。
これは、おそらく農産物の収穫期を終える時期を基準としていると考えられます。
会計年度という枠にとらわれず、市民農園の利用者にとってより利便性の高い運用を実現するため、柔軟な考え方も必要ではないかと存じます。
なお、更新時期そのものの変更が難しい場合には、利用申し込み時期を現行の2月から前年の10月に前倒ししていただくことも有効な対策と考えます。
早めに利用継続の可否がわかることで、年度をまたぐ作物の植え付けについて、事前に判断ができるようになります。
市民農園は単なる農作業の場ではなく、人と人とのつながりを生み、健康と生きがいを支える大切な公共空間です。
高齢者の居場所づくり、地域コミュニティの活性化、そして循環型のまちづくりという観点からも、より柔軟で持続可能な運用が求められているのではないでしょうか。
どうか前向きなご検討を賜りますよう、お願い申し上げます。
敬具
(年齢不明)
回答
白岡市ふるさと農園につきましては、市民の皆様が野菜や草花の栽培を通して自然と触れ合うとともに、農業に対する理解を深めることを目的として平成12年に開設したものでございます。
さて、1点目の御意見「利用期間終了後の再利用枠の新設」でございますが、市では、より多くのかたに市民農園を利用していただくことを目的に新規申込者のかたを優先して区画の割当を行っております。このため、5年間継続利用したかたが再度の利用を希望された場合には、新規申込者数が募集区画数を下回っていることを条件に割当をさせていただいております。なお、この場合は利用されていた区画を継続利用できるように配慮しているものでございます。
また、耕作が行われていない区画の利用者には事情を確認するとともに、適正な利用を促すなど、職員による現場の利用状況の把握に努めております。
次に、2点目の御意見「更新時期の見直し」につきましては、他の市民農園を参考にし、更新時期を複数とするなど検討してまいりたいと存じます。
また、市では現在、広報しらおか2月号でふるさと農園の利用者を募集し、3月上旬に利用者の決定をしておりますが、今後は募集期間を前倒しすることにより利用者の作付け計画に配慮した運営に努めてまいります。
更新日:2025年05月02日