受付日 令和7年7月3日「市長への手紙」の内容と回答 市の活性化について

更新日:2025年08月14日

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市の活性化について

白岡市長様

日頃より、市政運営にご尽力いただきありがとうございます。
私は白岡市に長年暮らす市民として、まちの将来に強い危機感を持ち、この場を借りて提案を申し上げます。

現在、白岡駅西口の商店街は長年変化がなく、空き店舗が放置され、駅前の顔としての活気を大きく失っています。特に、住宅兼店舗の形態で居住者が居座っており、新規出店も困難になっています。この状態では、若い世代の出店意欲もそがれ、地域としての将来性が危ぶまれます。

市では「空き店舗利活用支援制度」や「再整備計画」が存在していると認識していますが、現実としてそれらがほとんど利用されておらず、実効性が伴っていない状況です。制度があるだけでは意味がなく、機能していない制度は実質的に「ない」のと同じです。このままでは再整備のスピードが著しく遅れ、市としての競争力を失ってしまいます。

【提案内容】
1.既存制度の見直しと、利用促進の仕組みづくり
・空き店舗支援制度や再整備計画について、現状の利用実績や障壁を精査し、改善すべき点を明確化していただきたいです。
・店舗所有者や出店希望者へのアプローチ不足、手続きの煩雑さ、制度の認知不足など、制度が使われない理由を洗い出し、改善に着手していただきたい。

2.駅前へのチェーン店舗の積極的な誘致
・個人店ではなくチェーンのカフェ、ファストフード、ベーカリーなど、日常的に利用できる店が駅前にあることで、駅周辺の通行量や回遊性は大きく改善されると考えます。

3.高崎線方面への交通アクセスの強化
白岡市から高崎線方面(上尾・桶川など)へのバス接続がない現状では、地域の人の移動だけでなく、周辺市からの流入(=集客)の機会も失われている状態です。
しかし、もし白岡駅周辺が活性化し、魅力的な店舗やイベントが定着すれば、「白岡に行ってみたい」と思う人も増えるはずです。
そのときに、高崎線エリアからのアクセス手段が整っていれば、新たな交流や経済効果が生まれる可能性が高まります。
したがって、アクセス改善はただの利便性向上ではなく、集客とまちの発展に直結するインフラ整備でもあると考えています。今後の交通ネットワークの見直しにおいて、ぜひ前向きな検討をお願い申し上げます。

4.イベント・マルシェの再考とスケールアップ
・現在行われているマルシェやイベントは、規模が小さく、主に高齢者や子ども向けに偏っています。
・一度、自由が丘など都内で話題になっているマルシェを視察し、活性化につながるマルシェやイベントのあり方を再考いただきたいです。若い世代やファミリー層、外部の人も引き込めるような工夫が必要です。

新たに家が建ち続ける白岡市には可能性があります。しかしこのままでは、何も変わらないまま年月だけが過ぎ、駅前の風景も人口構成もじわじわと衰退していくことを強く危惧しています。
どうか、白岡駅西口の未来を、活気あるまちとして再生できるよう、制度の「中身」にもメスを入れていただき、市長のリーダーシップによる改善を切に願っております。

(年齢不明)

回答

【1.既存制度の見直しと、利用促進の仕組みづくり】
「駅周辺空き店舗出店支援事業」については、これまでの利用実績は2件でございまして、出店したいという方がなかなか見つからず苦慮しているところでございます。
このような状況のため、少しでもこの制度を利用したいと思っていただけるよう、昨年度から補助金額を増額いたしました。また、地域商店会の方々に現在の空き店舗の状況を伺うことや、市内不動産業者に制度説明を行い、店舗物件を探されているお客様への周知やチラシ配布の依頼などを行っております。
更に、出店時の支援だけでなく、出店後の長期間に渡る事業展開を行うための支援も重要であると考えております。そのためには、市街地整備と連動した商業環境の整備や商業集積を推進し、交流人口を増やし、地域の店舗や商店会に賑わいが創出されるよう支援してまいりたいと考えております。

【2.駅前へのチェーン店舗の積極的な誘致】
大手チェーン店の出店は、基本的には民間企業の活動であり、各企業において商圏人口や面積等の出店基準等が定められていることから、市による働きかけだけで誘致を実現することは難しい側面もございます。しかしながら、現在、篠津地区に世界最大級のいちご農園が建設されております(イチゴノオカプロジェクト)。このプロジェクトの完成後には、市内外から多くの方々が訪れ、市内消費の増加が見込まれているところでございます。こうした情勢の変化を最大限に活かしながら大手企業への誘致活動を積極的に行うことにより、少しでも市民の皆さまの利便性の高い店舗の出店を実現させ、その周辺の地域店舗の活性化に繋がるよう努めてまいります。

【3.高崎線方面への交通アクセスの強化】
ご意見をいただきました高崎線方面へのバスの接続につきましては、現在のところ、市内を走行している民間事業者の路線バスのうち「菖蒲仲橋線(菖蒲仲橋バス停)」を経由することにより、当該方面への移動が可能となっている状況でございます。
◯◯様のご提案のとおり、高崎線エリアからのアクセス手段がこれまで以上に整えば、新たな交流や経済効果が期待されます。市といたしましても、引き続きバス路線の維持・拡大に向け、交通事業者と協力し、相互に密接な連携を図りながら、利便性の向上と効率的な運行による公共交通の構築を目指してまいりたいと存じます。
また、JR白岡駅を本市の玄関口として位置づけ、交通事業者との連携等により、市民や来訪者の移動の利便性・自由度を高めるために、交通拠点としての機能の充実を図ってまいります。

【4.イベント・マルシェの再考とスケールアップ】
現在、駅前や公園での地域活性化に資するイベントやマルシェなど、様々な地域自治活動が行われており、当市民の方々は、地域づくりに対する意識が高いと認識しております。
そのため、より集客に繋がるイベントになるよう、こうした団体等と密に連携を図り、支援してまいりたいと考えております。