受付日 令和8年9月6日「市長への手紙」の内容と回答 今後の白岡市のあり方について
今後の白岡市のあり方について
白岡市長殿
日頃より、白岡市の発展と市民生活の向上のためにご尽力いただき、誠にありがとうございます。
私は、以前、大山小学校の跡地利用について「農業学校」として活用することを提案させていただいた者です。その節は、ご検討いただき、誠にありがとうございました。
今回は、白岡市の今後のあり方について、一市民の立場から改めて考えてみました。
白岡市が今後どのようなまちを目指し、どのような特色を持って発展していくことが望ましいのか。そうしたことを考える中で、私なりの考えをまとめましたので、市長への手紙としてお送りさせていただきます。
一市民からの提案ではございますが、今後の市政を考える上で、少しでも参考にしていただけましたら幸いです。
私が考える白岡市のあり方は、白岡市が有する「都心への交通利便性」と「豊かな農地」という二つの特性を最大限に活用し、「都心から通える農業振興都市」を目指してはどうかと考えています。
白岡市は、都心への通勤が可能な立地でありながら、梨をはじめとする農業が身近に存在するという、大都市近郊にはない魅力を持っています。
この特性を活かし、農業を「一部の専業農家若しくは農業法人だけが担う産業」としてではなく、会社員や子育て世代、定年退職者、農業に関心を持つ市外の人など、幅広い人が関わることのできる地域産業として育てることができれば、農地の保全だけでなく、人口流入、空き家対策、雇用創出、地域経済の活性化にもつながるのではないでしょうか。
そこで、以下のとおり提案いたします。
1 新たな農作物の栽培に取り組む農業法人・新規就農者を広く募集する
白岡市には、現在も耕作放棄地や遊休農地が存在しています。こうした農地を有効に活用するとともに、白岡市の農業を将来にわたって維持・発展させていくためには、現在栽培されている農作物を守るだけでなく、新たな農作物や新しい農業の形を積極的に取り入れていくことも重要ではないでしょうか。
白岡市の特産品である梨をはじめ、現在市内で栽培されている農作物は、今後も大切に守り、ブランド力を高めていく必要があります。
その一方で、近年は気候変動等により、これまで関東地方では栽培が難しいとされていた果樹や農作物についても、品種の選定や栽培方法の工夫などによって栽培できる可能性が広がっています。
そこで、白岡市内外から、既存の農作物に加えて新たな野菜・果樹等の栽培に挑戦したい個人、農業法人、新規就農者等を広く募集してはいかがでしょうか。
市として農地の情報提供や農地所有者とのマッチング等を支援することで、耕作放棄地・遊休農地の解消、新規就農者の確保、農業法人の誘致につなげることができます。
また、新たな農作物の栽培によって白岡市の農産物の種類が増えれば、将来的には「白岡市といえば梨」だけではなく、「さまざまな農産物が生産される農業都市」という新たなイメージを形成することも可能ではないでしょうか。
既存の農業を守りながら、新しい農業を積極的に受け入れることで、白岡市の農業に新たな可能性を生み出していくことを提案します。
2 専業農家だけでなく「兼業農家」も積極的に受け入れる
新規就農者を募集する際には、専業農家を目指す人だけを対象とするのではなく、現在の仕事を続けながら農業にも取り組みたいという「兼業農家」を積極的に受け入れてはいかがでしょうか。
白岡市は東京都心から比較的近く、通勤圏内に位置しています。この立地条件は、農業振興を考える上で大きな強みになると考えます。
例えば、平日は会社員として働き、休日や平日の空いた時間に農業を行う「週末農業」や、農業と会社員・自営業など別の仕事を組み合わせる「半農半X」など、従来の「農業=専業」という考え方にとらわれない、多様な就農形態を受け入れます。
特に、農業に関心があっても、いきなり仕事を辞めて専業農家になることには不安を感じる人も少なくありません。そうした人が、まずは小規模な農地から農業を始め、経験を積みながら、将来的に農業の規模を拡大していくことができる仕組みを整えることが重要だと考えます。
そこで、市が農地所有者と農業を希望する市民・市外在住者をつなぐ仕組みを整え、比較的小規模な農地についても、兼業農家や新規就農希望者が利用しやすい環境を整備してはいかがでしょうか。
また、農業技術の指導、農機具の貸出し・共同利用、農地の紹介などを組み合わせることで、農業未経験者でも農業を始めやすい環境をつくります。
「農業を仕事にする人」だけでなく、「農業を暮らしの一部として楽しみ、継続する人」も白岡市の農業の担い手として受け入れることで、農地の有効活用だけでなく、市外からの人の呼び込みや地域との交流にもつながるのではないでしょうか。
白岡市の「都心から通える」という立地を活かし、専業農家と兼業農家が共存する、新しい農業の形を目指すことを提案します。
3 空き家を活用した新規就農者への住居提供
市外から新たに白岡市で農業を始めようとする人にとって、農地の確保と並んで大きな課題となるのが、住居の確保ではないでしょうか。
一方、白岡市内には、現在利用されていない空き家も存在しています。
そこで、市内の空き家を活用し、新規就農者や農業法人の従業員、兼業農家を希望する人などに対して、一定期間、居住場所として提供する制度を創設してはいかがでしょうか。
例えば、市が空き家の所有者と協力して、農業を始めることを条件として一定期間低廉な家賃で住宅を提供するほか、必要に応じて改修費の一部を支援するなど、新規就農者が白岡市で生活を始めやすい環境を整えます。
特に、農業経験のない人にとって、いきなり農地と住宅を同時に確保することは大きな負担となります。
そこで、「農地を紹介する」⇒「住居を紹介する」⇒「農業技術を指導する」⇒「農産物の販売を支援する」というように、新規就農者が農業を始めるために必要な環境を一体的に提供する仕組みを構築します。
また、一定期間の居住後に白岡市への定住を希望する場合には、引き続き市内で住宅を確保できるよう支援することで、単なる「お試し移住」にとどまらず、定住促進にもつなげることができます。
これは、空き家問題と農業の担い手不足という二つの課題を同時に解決する施策にもなります。
「農業を始めたいから白岡市に住む」という新しい移住の形をつくり、農業をきっかけとして市外から人を呼び込むことで、白岡市の農業振興と人口・地域の活性化を同時に進めることを提案します。
4 「作る」だけではなく「売る」までを支援できるようにする
新規就農者が農業を始める際には、農地の確保や栽培技術だけでなく、収穫した農産物を「どこで、誰に、どのように販売するか」という販路の確保が重要になります。
せっかく新たな農作物を栽培しても、安定した販売先がなければ、農業を継続していくことは困難です。
そこで、新規就農者に対して、栽培技術の支援だけでなく、農産物の販路開拓についても市が積極的に支援する仕組みを整えてはいかがでしょうか。
例えば、市内のスーパー、直売所、小売店、飲食店、農産物直売施設等とのマッチングを行うほか、市内の学校給食や公共施設等での地場産農産物の活用についても検討します。
さらに、白岡市のふるさと納税の返礼品として新規就農者が生産した農産物を取り扱うことで、市外への販売促進と白岡市の農産物のPRを同時に行うこともできます。
また、新たに栽培された農作物の中から、品質や収益性、将来性などを考慮して「白岡市の新たな特産品」となり得る農産物を発掘し、市として積極的にPRしていくことも考えられます。
農業振興においては、「農地を提供する」「農業技術を教える」だけでは十分ではありません。
「農地を確保する」→「作る」→「売る」→「収益を上げる」→「農業を継続する」
という一連の仕組みを整えることが重要です。
新規就農者が「農業を始めても、売り先がない」という状況にならないよう、市が農業者と地域の事業者をつなぐ役割を積極的に担い、農業を職業として継続できる環境を整えることを提案します。
5 大山小学校を「農業学校」として利用する
以前にも、大山小学校の跡地利用について「農業学校」として活用することを提案させていただきましたが、改めて、大山小学校を宿泊機能を備えた「白岡農業学校」として整備することを提案します。
これまでの農業研修は、農業経験者を対象としたものや、一定期間の講習を中心としたものが多いと思います。
しかし、これから農業を始めたい人にとっては、農業の基礎知識だけでなく、実際に農地で農作物を育て、収穫し、販売するまでの一連の経験を積むことが重要です。
そこで、「白岡農業学校」では、農業の基礎知識、土づくり、栽培技術、農業経営、農産物の販売方法、農業機械の操作など、農業を始めるために必要となる幅広い知識や技術を学べるようにします。
講師には、白岡市内をはじめとする地域の農家や、各農作物の栽培を専門とする農業者、農業関係者等に協力していただき、実際の農業経営に基づいた実践的な講義を行います。
また、座学だけではなく、学校周辺の農地等を実習農場として活用し、実際に農作物を栽培します。
例えば、梨、野菜、果樹など、それぞれの農作物について専門的な知識を持つ農家から指導を受けながら、種まき、苗の植付け、管理、収穫までを実際に経験できるようにします。
さらに、単なる農業研修施設とするのではなく、一定期間宿泊しながら農業を学べる施設とすることで、市外からも農業に関心のある人や、新規就農を希望する人を積極的に呼び込むことができます。
例えば、会社員が一定期間休暇を取得して農業を学ぶ、週末農業を始めたい人が短期間滞在する、将来的に白岡市への移住・就農を希望する人が一定期間生活してみるなど、さまざまな利用方法が考えられます。
そして、農業学校で一定期間学んだ人に対しては、卒業後の農地の確保、空き家等の住居の紹介、農業法人への就職、農産物の販路確保などについても市が支援することで、研修から就農・定住までを一貫して支援する仕組みを構築します。
大山小学校を単なる学校跡地として活用するのではなく、「農業を学ぶ場所」「農業を始める場所」「白岡市に移住するきっかけとなる場所」として活用することで、白岡市の新たな農業振興の拠点とすることを提案します。
6 食品加工事業者・食品加工工場の誘致
白岡市の農業振興を「農作物を生産して出荷する」だけで終わらせるのではなく、農産物に加工という付加価値を加え、新たな産業へと発展させることを提案します。
そのため、白岡市内に食品加工事業者や食品加工工場を積極的に誘致します。
例えば、白岡市内で生産された梨や野菜、果樹等を原材料として、ジュース、ジャム、菓子、冷凍食品、その他の加工食品等を製造し、市内外へ販売できる仕組みを構築します。
特に、生鮮品として販売することが難しい規格外の農産物についても、加工品として活用することで、農産物を無駄なく利用し、農家の収益向上につなげることができます。
また、白岡市内で生産された農産物を市内で加工することで、「白岡市で作る」だけでなく、「白岡市で加工する」という新たな産業が生まれます。
例えば、農家が農産物を生産する⇒市内の食品加工事業者が加工する⇒白岡市の特産品として販売する⇒市内外へ広くPRする、という地域内での循環を生み出すことができます。
さらに、食品加工事業者や工場を誘致することで、新たな雇用の創出や地域経済の活性化も期待できます。
新規就農者にとっても、栽培した農産物を買い取ってくれる食品加工事業者が市内に存在すれば、販売先の一つを確保することができ、農業経営の安定につながります。
また、食品加工事業者と農家が連携し、「この加工品を作るために、この農作物を生産する」という契約栽培等を行うことができれば、農家にとっては生産前から販売先を確保できるというメリットもあります。
将来的には、白岡市で生産・加工された農産物を「白岡ブランド」として商品化し、ふるさと納税の返礼品や市内外の店舗、インターネット等を通じて販売することで、農業と商工業を一体的に発展させることも可能ではないでしょうか。
農業を「一次産業」にとどめるのではなく、加工・販売まで含めた「6次産業化」を進めることで、農家の所得向上、雇用の創出、地域経済の活性化、白岡市の知名度向上につなげることを提案します。
7 新規就農者に対する総合的な支援制度の創設
新規就農者を増やすためには、単に補助金を交付するだけではなく、農業を始める段階から、実際に農業経営を軌道に乗せるまでを総合的に支援する仕組みが必要ではないでしょうか。
そこで、新規就農者が農業を始める際に必要となるさまざまな支援を一つにまとめた「総合就農支援制度」を創設することを提案します。
例えば、以下のような支援制度が考えられます。
〇農地の紹介・農地所有者とのマッチング
〇農業技術や栽培方法についての指導
〇農機具の購入・リース・共同利用に対する支援
〇種苗、肥料、農薬等の農業資材の購入支援
〇空き家等の住居に関する情報提供
〇農業経営に関する相談・指導
〇市内スーパー、飲食店、直売所等との販路開拓・マッチング
〇食品加工事業者とのマッチング
〇ふるさと納税等を活用した農産物のPR・販売支援
このように、新規就農者が必要とする支援を一体的に受けられるようにします。
特に重要なのは、新規就農者が「どこに相談すればよいのか分からない」という状況をなくすことです。
農地については農地の担当部署、住居については住宅の担当部署、農業技術については農業関係機関、販路については商工関係部署というように、相談先が分かれてしまうと、新しく農業を始める人にとって大きな負担となります。
そこで、市に新規就農に関する相談窓口を設け、農地、住居、技術、資金、経営、販路等について一括して相談できる「ワンストップ窓口」を整備します。
また、就農後も一定期間は市や農業関係者が継続的に相談に乗るなど、農業経営が安定するまで伴走型で支援する仕組みとします。
新規就農者にとって必要なのは、「農業を始めるための支援」だけではなく、「農業を続けていくための支援」です。
一時的な支援にとどまらず、農地の確保から栽培、経営、販売までを一貫して支援することで、新規就農者が白岡市に定着し、将来にわたって農業を続けられる環境を整えることを提案します。
8 中古農機具・農業機械の流通を支援する
農業を新たに始める際、大きな負担となるものの一つが、農機具や農業機械の購入費です。
特に新規就農者にとっては、トラクター、耕うん機、草刈機、運搬機等を一から揃えることは大きな経済的負担となり、農業を始める際の障壁の一つとなります。
一方、市内の農家の中には、農業規模の縮小や離農、農機具の買い替えなどにより、まだ使用できる農機具を使わなくなり、その処分に困っている場合もあると考えられます。
そこで、「白岡市農機具バンク」のような制度を創設し、使用しなくなった農機具を提供したい農家と、農業を始めるために農機具を必要としている新規就農者等を、市がマッチングする仕組みを整備してはいかがでしょうか。
例えば、農家から「譲渡・販売・貸出しを希望する農機具」の情報を市が登録し、新規就農者が必要とする農機具を検索・相談できるようにします。
また、単純な譲渡・販売だけでなく、一定期間の貸出しやリース、農家同士による共同利用など、多様な利用方法についても検討します。
市が農機具の所有者となるのではなく、原則として所有者と利用希望者との間で譲渡・売買・貸借等を行う仕組みとすれば、市の保管・維持管理等の負担を抑えながら制度を運用することも可能です。
さらに、農機具の状態確認、名義変更、契約方法、整備・点検等について、必要に応じて農機具販売店や農業関係団体等と連携し、新規就農者が安心して中古農機具を利用できる環境を整えます。
この制度によって、既存農家にとっては、使用しなくなった農機具を有効活用でき、処分にかかる負担の軽減につながります。
一方、新規就農者にとっては、農業を始めるための初期投資を抑えることができ、就農へのハードルを下げることができます。
既存農家がこれまで使用してきた農機具を次の世代の農業者へ引き継ぐことで、農業資産を地域内で循環させる仕組みをつくり、新規就農者の確保と既存農家の負担軽減を同時に実現することを提案します。
9 農業体験イベントを継続的に開催する
農業を身近に感じてもらい、農業に関心を持つ人を増やすため、農業体験や農業に関連するイベントを継続的に開催します。
例えば、梨や野菜の収穫体験、田植えや稲刈り、農作物の栽培体験、農業機械の操作体験など、子どもから大人まで楽しみながら農業に触れることのできる機会を増やします。
また、こうしたイベントを単発の催しで終わらせるのではなく、年間を通じて継続的に参加できる仕組みを整えます。例えば、「春に植える、夏に育てる、秋に収穫する」といった一連の農業体験を行うことで、参加者が農作物の成長を継続的に学べるようにします。
さらに、農業体験をきっかけとして、より本格的に農業を学びたい人には「白岡農業学校」や農家での実習、新規就農支援制度などにつなげていきます。
子どもたちには農業への興味や食育の機会を、大人には「週末農業」や「兼業農家」として農業を始めるきっかけを提供することで、農業に関わる市民を少しずつ増やしていきます。
「農業を知る」→「農業を体験する」→「農業を学ぶ」→「農業を始める」という流れをつくることで、農業を白岡市の身近な産業・文化として根付かせていきます。
10 現役を引退したスポーツ選手を農業の担い手として受け入れる
現役を引退したスポーツ選手が、第二の人生として農業に取り組むことを積極的に受け入れる仕組みをつくります。
スポーツ選手は、現役時代に培った体力や精神力、目標に向かって努力する力、継続する力など、農業にも生かすことのできる多くの経験や能力を持っています。
そこで、国が進めているスポーツ選手のセカンドキャリアとしての農業への転向についても、白岡市として積極的に取り入れ、現役を引退したスポーツ選手に対して「農業をするなら白岡市」という選択肢を示していきます。
具体的には、農業に関心を持つスポーツ選手に対して、農家での実習、農地の紹介、空き家の紹介、農業機械の確保、農業資材の購入、販路の開拓など、既に提案している新規就農者への総合的な支援制度を活用し、農業を始めるまでを一体的に支援します。
また、スポーツ選手が持つ経験や能力は、農業だけに生かせるものではありません。
例えば、元プロ・実業団選手等が地域の子どもたちにスポーツを教える機会を設け、農業体験とスポーツを組み合わせたイベントを開催することも考えられます。
「午前中は農業体験、午後は元スポーツ選手によるスポーツ教室」といったイベントを開催すれば、子どもたちに農業やスポーツに触れる機会を提供するとともに、スポーツ選手自身が地域社会の中で新たな役割を持つことにもつながります。
そのため、市としても、農業への転向を希望するスポーツ選手に対して、就農支援だけでなく、地域の子どもたちへのスポーツ指導や地域イベントへの参加についても支援・協力する仕組みを整えます。
例えば、スポーツ指導に必要な施設の提供、地域スポーツ教室への講師としての参加、農業体験とスポーツを組み合わせたイベントの開催などについて、市が積極的にコーディネートすることが考えられます。
これにより、「スポーツ選手が農業を始める」⇒「農業をしながら地域でスポーツを教える」⇒「子どもたちが農業とスポーツを学ぶ」⇒「地域に新たな人材と交流が生まれる」という循環をつくることができます。
また、著名なスポーツ選手が白岡市で農業を始めることになれば、それ自体が白岡市の農業のPRにもつながります。
「元アスリートが農業をするまち」「スポーツ選手の第二の人生を応援するまち」という特色を打ち出すことで、白岡市の知名度向上や、市外からの交流人口・関係人口の創出にもつなげていきます。
農業を単なる「職業」として捉えるのではなく、これまで培ってきたさまざまな経験や能力を地域の中で生かす場として捉えることが重要です。
現役時代にスポーツで培った力を、第二の人生では農業と地域のために生かしてもらう。
そのような新しい就農の形を、白岡市から積極的に創出していくことを提案します。
11 「農業を目的に白岡市へ人を呼ぶ」仕組みをつくる
白岡市の農業振興を、市民だけを対象とした施策にとどめるのではなく、市外、特に近隣地域や都心部の都市住民に向けて、白岡市の農業の魅力を積極的に発信します。
白岡市は都心から比較的近く、電車などを利用して日帰りで訪れることができる立地にあります。この立地を活かし、例えば次のような「白岡ならではの農業」を発信します。
・都心から電車で通える農業
・会社員を続けながら農業に関わることができる
・週末だけ農業をすることができる
・農業体験から始めて、本格的な就農を目指すことができる
・農業をきっかけに白岡市への移住を検討できる
農業体験、収穫体験、週末農業、農家での実習などを市外の人にも積極的に開放し、「農業をするために白岡市へ来る」という新しい人の流れをつくります。
さらに、農業体験等をきっかけとして白岡市に継続的に通う人を増やし、その中から「もっと農業を学びたい」「農業を仕事にしたい」「白岡市に住んで農業をしたい」という人を、新規就農や移住・定住へとつなげていきます。
「農業を守るために人を集める」のではなく、「農業を目的として人が白岡市に訪れ、その人が地域と関わり、やがて白岡市の新しい担い手になる」という流れをつくります。
白岡市を、「農業をするために訪れたいまち」「農業をきっかけに住んでみたいまち」として、市外・都心部に向けて積極的に発信していきます。
12 目指すべき白岡市の姿
私が提案したいのは、単に「農業だけを振興する」という政策ではありません。
農業を一つの核として地域全体の振興を図り、農業を通じて人を呼び込み、仕事を生み、地域経済を活性化させ、ひいては全国に誇れる「農業振興都市・白岡」を目指すものです。
白岡市は、都心から比較的近く、電車等によるアクセスが確保されている一方、市内には農地が広がり、梨をはじめとする農業資源を身近に有しています。
この「都心への近さ」と「豊かな農業資源」を併せ持っていることは、白岡市にとって大きな地域資源であり、他の自治体との差別化を図る上でも重要な強みになるのではないでしょうか。
例えば、都心で働く人が週末に白岡市へ農業に通う。
農業体験をきっかけに白岡市に継続的に訪れるようになる。
さらに農業を本格的に学びたい人が「白岡農業学校」で学び、新規就農する。
その人が空き家を活用して白岡市に住み、地域の農家や事業者とつながり、農産物を生産する。
そして、その農産物が市内で加工され、販売される。
このような人の流れと地域内の経済循環をつくることができれば、農業は単なる一つの産業ではなく、白岡市全体を活性化させる原動力になり得ると考えます。
また、これからの農業は、専業農家だけが担うものではありません。
新規就農者、兼業農家、週末農業をする会社員、農業法人、農業を体験する市民、市外から農業を目的に訪れる人など、さまざまな形で農業に関わる人を受け入れることが重要です。
白岡市がこうした農業の多様性を積極的に受け入れ、「農業をしたい人が集まり、農業を通じて人と地域がつながり、その結果としてまち全体が成長していく」という新しい農業振興モデルを構築することが、白岡市の目指すべき姿ではないでしょうか。
私は、白岡市にはその可能性が十分にあると考えています。
「都心から通える農業都市・白岡」
農業を目的として人が訪れ、農業を学び、農業を始め、農業を通じて地域に関わり、やがて白岡市に住みたいと思う。
そのような人の流れを生み出すことで、農業振興を起点として、移住・定住、空き家対策、雇用創出、地域経済の活性化、さらには子どもたちへの食育や地域文化の継承までを一体的に進めることができるのではないでしょうか。
白岡市が「農業のあるまち」から、「農業を強みとして人と産業を呼び込むまち」へ。
これが、私が考えるこれからの白岡市の姿です。
13 最後に
私は、これからの農業にはこれまで以上に大きな可能性があると考えています。この大きな可能性を秘めている農業というものを白岡市から全国に証明できればと思っています。
白岡市には「農業を守る」という従来型の農業政策だけではなく、農業を核として白岡市そのものの魅力を高める可能性、成長させる可能性があると考えています。
「農業をしたいから白岡市へ来る」、「農業をしながら白岡市に住む」、「会社員を続けながら白岡市で農業をする」、「白岡産の農産物を食べたいから白岡市を訪れる」といった人が増えていけば、農地の保全だけでなく、人口、空き家、雇用、商業、観光、教育など、さまざまな地域課題の解決につながります。
「都心から通える農業振興都市・白岡市」という新しい地域づくりを、ぜひ市政の一つの柱として検討していただきたいと思います。
以上、白岡市の将来を考える一市民として、提案させていただきます。
回答
御提案の「都心から通える農業振興都市・白岡」というコンセプトは、本市の地域資源を活かした一つの構想として、受け止めさせていただきました。
特に、農業を単なる産業にとどめず、移住・定住、空き家対策、雇用創出、地域活性化を一体的に進めるという総合的な視点は、「守る農業」から「攻める農業」へと転換し、本市が直面する複数の課題に対する取り組みを考える上で、参考になるものと捉えております。
また、本市の「都心から比較的近く、電車などを利用して日帰りで訪れることができる立地」、「梨をはじめとする農業資源を身近に有している」という強みを活かすことについても、まちづくりの一つの視点とさせていただきます。
本市におきましても、現在、第6次白岡市総合振興計画に基づき、土地利用の調整・検討や農業振興、定住促進、遊休資産の有効活用など、各分野の施策を計画的に進めているところでございます。
今回いただいた多岐にわたる御提案につきましては、今後の行政運営のなかのひとつの視点として、関係部署において庁内で共有させていただくとともに、農業関係者や農業団体、農業委員会の皆様との協議を通じて、実現可能で効果的な施策の構築に努めてまいります。
なお、具体的な個別施策の実施に当たっては、限られた財源の中で行政全体のバランス、法的・制度的な制約等も踏まえながら総合的に判断してまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。



更新日:2026年10月21日