ヒトパピローマウイルス感染症予防接種(HPVワクチン)について

更新日:2024年04月01日

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ヒトパピローマウイルス感染症定期予防接種について

 ヒトパピローマウイルス感染症予防接種(以下HPVワクチン)は、平成25年から積極的な勧奨が差し控えられていましたが、厚生労働省からの通知により、令和4年4月から対象者へ個別通知を再開しています。
 ワクチンの効果やリスク等については、厚生労働省作成のリーフレットをお読みになり、十分ご理解いただいたうえで、接種についてご判断いただきますようお願いします。

子宮頸がんについて

子宮頸がんの現状

 子宮頸がんは、子宮の頸部という子宮の出口に近い部分にできるがんです。子宮頸がんは、若い世代の女性のがんの中で多くを占めるがんです。
 日本では年間約1.1万人の女性がかかる病気で、約2,900人の女性が亡くなっています。
 患者さんは20歳代から増え始めて、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も、1年間に約1,000人います。

子宮頸がんにかかる仕組み

 子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)に持続的に感染することで、子宮頸部に異形成(がんになる手前の状態)を生じた後、がんに至ることが明らかになっています。ウイルスに感染したとしても、多くは数年以内にウイルスが消失しますが、一部の人ではHPVがなくならず、感染した状態が続き、数年から数十年かけて進行し、子宮頸がんに至ります。HPVの感染は、主に性的接触によって起こるため、一生のうちに何度も起こりえます。

子宮頸がんの治療

 子宮頸がんは、早期に発見し手術等の治療を受ければ、多くの場合、命を落とさず治すことができる病気です。進んだ前がん病変(異形成)や子宮頸がんの段階で見つかると、手術が必要になります。病状によって手術の方法は異なりますが、子宮の一部を切り取ることで、妊娠したときに早産のリスクが高まったり、子宮を失うことで妊娠できなくなったりすることがあります。

HPVワクチンについて

HPVワクチンの効果

 公費で受けられるHPVワクチンは3種類(サーバリックス®、ガーダシル®、シルガード®9)あります。サーバリックス®、ガーダシル®は、子宮頸がんをおこしやすいタイプであるヒトパピローマウイルス16型と18型の感染を防ぐことができ、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。

シルガード®9は、HPV16型と18型に加え、ほかの5種類のHPVの感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80〜90%を防ぎます。

 HPVワクチンの接種を1万人が受けると、受けなければ子宮頸がんになっていた約70人ががんにかからなくてすみ、約20人の命が助かる、と試算されています。

HPVワクチンの種類
サーバリックス®(2価) HPV‐16型及び18型に対するワクチン

ガーダシル®(4価)

HPV‐16型及び18型に加え、尖圭コンジローマ等の病気の原因ともなる6型と11型の4つの型に対するワクチン
シルガード®9(9価)

HPV-16型及び18型に加え、ほかの5種類のHPVに対するワクチン

 

 

 

HPVワクチンのリスク

 HPVワクチンの接種後には、多くのかたに接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがあります。まれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)(注釈1)が起こることがあります。
 因果関係があるかどうかわからないものや、接種後短期間で回復した症状をふくめて、HPVワクチン接種後に生じた症状として報告があったのは、接種1万人あたり、サーバリックス®またはガーダシル®では約9人、シルガード®9では約8人です。このうち、報告した医師や企業が重篤と判断した人は、接種1万人あたり、サーバリックス®またはガーダシル®では約5人、シルガード®9では約7人です。

HPVワクチンのリスクの詳細
発生頻度 サーバリックス® ガーダシル® シルガード®9
50%以上 疼痛・発赤・腫脹、疲労 疼痛 疼痛
10~50%未満 かゆみ、腹痛、筋痛・関節痛、頭痛など 紅斑、腫脹 腫脹、紅斑、頭痛
1~10%未満 じんましん、めまい、発熱など 頭痛、そう痒感、発熱 浮動性めまい、悪心、下痢、そう痒感、発熱、疲労、内出血など
1%未満 知覚異常、感覚鈍麻、全身の脱力 下痢、腹痛、四肢痛、筋骨格硬直、硬結、出血、不快感、倦怠感など 嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、出血、血種、倦怠感、硬結など
頻度不明 四肢痛、失神、リンパ節症など 失神、嘔吐、関節痛、筋肉痛、疲労など 感覚鈍麻、失神、四肢痛など

(注釈1) 重いアレルギー症状:呼吸困難やじんましん等(アナフィラキシー)
 神経系の症状:手足の力が入りにくい(ギラン・バレー症候群)、頭痛・嘔吐・意識低下(急性散在性脳脊髄炎(ADEM))等

定期接種対象者、接種方法等について

(1)対象者

接種日時点で白岡市に住民登録のある小学6年生から高校1年生相当の女子

(2)通知時期と接種対象期間

通知時期と接種対象期間の詳細

令和7年4月1日の年齢

生年月日 通知時期 接種期限
12歳 平成24年4月2日~平成25年4月1日 令和7年4月 令和11年3月まで
13歳 平成23年4月2日~平成24年4月1日 令和6年4月 令和10年3月まで
14歳 平成22年4月2日~平成23年4月1日 令和5年5月 令和9年3月まで
15歳 平成21年4月2日~平成22年4月1日 令和4年5月 令和8年3月まで
16歳 平成20年4月2日~平成21年4月1日 令和6年4月 令和7年3月まで

 通知時期より前に接種を希望する場合は、予診票をお渡ししますので、母子健康手帳など接種履歴を確認できる書類をお持ちになり、保健センターの窓口にお越しください。
※3回の接種には6か月程かかりますので、接種期限内に終了できるよう計画してください。

(3)接種方法

 決められた間隔をあけて、同じワクチンを接種します。

接種方法の詳細
ワクチン 回数と間隔

サーバリックス®

【3回】

2回目は、1回目接種から1月おいて接種

3回目は、1回目接種から6月おいて接種
(3回目は1回目の接種から5月以上、かつ2回目の接種から2月半以上の間隔をおく)

ガーダシル®

【3回】 

2回目は、1回目接種から2月おいて接種

3回目は、1回目接種から6月おいて接種
(3回目は2回目の接種から3月以上の間隔をおく)

シルガード®9

 

●1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合:【2回】

   2回目は、1回目接種から少なくとも5か月以上あけて接種

●1回目の接種を15歳になってから受ける場合:【3回】

   2回目は、1回目接種から2月おいて接種

   3回目は、1回目接種から6月おいて接種
  (3回目は2回目の接種から3月以上の間隔をおく)

保護者の同伴について

 定期予防接種は、原則として保護者の同伴が必要です。
 ただし、満13歳以上16歳未満で、やむを得ず保護者が同伴できないときは、厚生労働省作成のリーフレットをお読みになり、ワクチンの効果やリスク、注意点などを十分ご理解していただいた上で、保護者が署名した「予診票」及び「同意書」を医療機関にお持ちください。

キャッチアップ接種について

 積極的な勧奨が差し控えられていた期間に接種機会を逃したかたは、未接種分について、キャッチアップ接種として公費で接種を受けることができます。
 ワクチンの効果やリスク等については、厚生労働省作成のリーフレットをお読みになり、十分ご理解いただいたうえで、接種についてご判断いただきますようお願いします。
 なお、令和4年3月31日までに、サーバリックス®又はガーダシル®を自費で接種したかたは、償還払いの対象となる場合があります。詳細は、子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)を自費で接種した方への任意接種費用の助成についてをご確認ください。

(1)対者象

接種日時点で白岡市に住民登録がある平成9年4月2日から平成19年4月1日生まれの女性

(2)通知時期と接種対象期間

キャッチアップ接種の通知時期と接種対象期間の詳細
令和7年4月1日の年齢 生年月日 通知時期 接種対象期間
17歳 平成19年4月2日~平成20年4月1日 令和5年5月 令和7年3月まで

※期限が迫って
おりますのでご
注意ください。
18歳 平成18年4月2日~平成19年4月1日 令和4年5月
19歳 平成17年4月2日~平成18年4月1日 令和6年4月
 
20歳 平成16年4月2日~平成17年4月1日
21歳 平成15年4月2日~平成16年4月1日
22歳 平成14年4月2日~平成15年4月1日 令和5年5月
23歳 平成13年4月2日~平成14年4月1日
24歳 平成12年4月2日~平成13年4月1日
25歳 平成11年4月2日~平成12年4月1日 令和4年5月
 
26歳 平成10年4月2日~平成11年4月1日
27歳 平成9年4月2日~平成10年4月1日

 通知時期より前に接種を希望する場合は、予診票をお渡ししますので、母子健康手帳など接種履歴を確認できる書類をお持ちになり、子育て支援課の窓口にお越しください。

(3)接種方法

 初回に接種したワクチンを、決められた間隔をあけて合計3回接種します。
(初回にどちらのワクチンを接種したかご不明な場合は、医師と相談し、接種するワクチンを決めてください。)

1回目から接種する場合
ワクチン 接種間隔

サーバリックス®

2回目は、1回目接種から1月おいて接種

3回目は、1回目接種から6月おいて接種
(3回目は1回目の接種から5月以上、かつ2回目の接種から2月半以上の間隔をおく)

ガーダシル®

2回目は、1回目接種から2月おいて接種

3回目は、1回目接種から6月おいて接種
(3回目は2回目の接種から3月以上の間隔をおく)

シルガード®9

2回目は、1回目接種から2月おいて接種

3回目は、1回目接種から6月おいて接種
(3回目は2回目の接種から3月以上の間隔をおく)

2回目又は3回目から接種する場合
ワクチン 接種間隔
サーバリックス®
  • 2回目の注射から行い、標準的な接種間隔をとることができない場合は、1回目の注射から1月以上の間隔をおいて2回目を行った後、1回目の注射から5月以上、かつ2回目の注射から2月半以上の間隔をおいて3回目を行います。
  • 3回目の注射から行う場合は、上記の間隔をすべて満たすことを確認のうえ、可能な限り速やかに行います。
ガーダシル®
  • 2回目の注射から行い、標準的な接種間隔をとることができない場合は、1回目の注射から1月以上の間隔をおいて2回目を行った後、2回目の注射から3月以上の間隔をおいて3回目を行います。
  • 3回目の注射から行う場合は、上記の間隔をすべて満たすことを確認のうえ、可能な限り速やかに行います。

接種場所

(1)市内指定医療機関
※事前に予約してください。

施設名 所在地 2
4
9
電話 診療時間 休診日曜日等
大林内科 千駄野656-1 93-8556

9時~12時30分

14時30分~17時30分

日曜日

祝日

水曜日・土曜日午後

水曜日 午前は予約検査のみ

奥山こどもクリニック 小久喜805-1     91-1020

9時~12時

15時30分~18時

日曜日

祝日

木曜日

土曜日午後

開誠医院 西1-7-12 92-7366

9時~12時

15時30分~18時30分

日曜日

祝日

土曜日・日曜日午後

 

山王クリニック 寺塚123-1   93-0311

9時~12時

14時~17時

日曜日

祝日

水曜日午後

篠津医院 篠津1936-5 92-1600

9時~12時

14時~18時

日曜日

祝日

木曜日

土曜日午後

第1・3・5土曜日

白岡ファミリークリニック 小久喜200-1     90-5590

9時~12時

16時~18時

日曜日

祝日

水曜日

火曜日・土曜日午後

 

新白岡駅前内科

新白岡4-13-3
新白岡駅前ホスピタリティパーク2F

92-0112

9時~12時

16時30分~18時30分

日曜日

祝日

水曜日

土曜日午後

パーク病院 千駄野1086-1     91-6200

9時~12時30分

16時~18時

祝日

日曜日午後

りゅう内科・整形外科医院

白岡1501
イリーデ・カーサ1F

93-2188

9時~12時

15時~18時

日曜日

祝日

水曜日

土曜日午後

 

(2)埼玉県住所地外相互乗り入れ協力医
https://www.saitama.med.or.jp/iryou_10.html

 

持ち物

  1. 予診票
     個別通知に同封しています。
  2. 母子健康手帳
     お手元にない場合は、子育て支援課にお問い合わせください。
  3. 健康保険証
  4. 同意書
     満13歳以上16歳未満で、保護者が同伴しない場合は必要です。
     詳細は、定期接種の「保護者の同伴について」をご覧ください。

接種の注意点

  1. 新型コロナワクチンと同時に接種することはできません。片方のワクチンを接種してから、2週間以上間隔をあけてください。
  2. 妊娠中、もしくは妊娠している可能性がある場合は、原則として接種することができません。
  3. 注射は筋肉注射という方法で、うでなどに注射します。(インフルエンザの注射と比べて、痛みが強いと感じる方もいます。)
  4. 注射針を刺した直後から、強い痛みやしびれを感じた場合はすぐに医師にお伝えください。
  5. 痛みや緊張等によって接種直後一時的に、失神や立ちくらみ等が生じることがあります。接種後少なくとも30分間は、背もたれのある椅子で安静にしてください。
  6. 接種を受けた日は、はげしい運動は控えましょう。
  7. 接種後に体調の変化が現れたら、まずは接種を行った医療機関の医師にご相談ください。
  8. HPVワクチンは合計2回または3回接種しますが、接種した際に気になる症状が現れた場合は、それ以降の接種をやめることができます。

相談先一覧

接種後に異常があるとき

 まずは接種を行った医師・かかりつけの医師にご相談ください。医師の判断により、協力医療機関で診療を受ける場合があります。

協力医療機関

  • 自治医科大学さいたま医療センター(産婦人科)
  • 埼玉医科大学病院(総合診療内科)

不安や疑問、困ったことがあるとき

埼玉県産婦人科医会では、埼玉県在住のかたを対象に、オンラインで相談窓口を開設しています。オンライン相談は、アプリから24時間予約可能で、スマートフォンやパソコンの画面を通じて、専門の産婦人科医師が無料で相談をお受けしています。

予約についてはこちらをご覧ください。https://saitama-aog.jp/

HPVワクチンを含む予防接種、インフルエンザ、性感染症、その他感染症全般についての相談

厚生労働省【感染症・予防接種相談窓口】

電話番号 0120-331-453

受付時間  午前9時~午後5時 ※土日祝日、年末年始を除く

予防接種後健康被害救済制度に関する相談

白岡市健康福祉部 子育て支援課 母子保健担当

電話番号 0480-31-9162

受付時間  午前8時30分~午後5時15分 ※土日祝日、年末年始を除く

20歳を過ぎたら、定期的に子宮頸がん検診を受診することが必要です。子宮頸がんはワクチンの接種と定期的な検診の受診により予防できる唯一のがんとされています。

この記事に関するお問い合わせ先

子育て支援課母子保健担当
〒349-0215
埼玉県白岡市千駄野445番地(はぴすしらおか1階)
電話:0480-92-1111(内線155・156・157・158)
0480-31-9162(直通)
メール:kosodate@city.shiraoka.lg.jp
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