中・近世の溝跡(みぞあと)を調査しました!(中妻遺跡第24地点)
平成29年8月7日から8月25日までの約3週間、個人住宅の建設工事に先だち、中妻(なかづま)遺跡(第24地点)の発掘調査を行いました。
調査区全景
発掘調査の様子
中妻遺跡は、篠津地区に所在し、過去の調査から、縄文時代から近世に至るまでの長期間にわたって営まれた集落跡と考えられています。
今回の調査では、中・近世に掘られたと考えられる溝跡(みぞあと)や建物跡と思われる柱穴(はしらあな)などが発見されました。溝跡は南北方向に延びているものと東西方向に延びているものが計8条発見されました。2条の溝跡が直交するものや、同じ方向に平行して延びるものもあります。こうした溝跡は流路あるいは区画溝として機能していた可能性が考えられます。
また、溝跡のからは、土器の破片とともに羽口(はぐち)の破片や鉄滓(てっさい)が出土しました。羽口は、鉄作りの際に炉に風を送るための送風管、鉄滓は、鉄作りの際に炉から流れ出る鉄分を含んだ不純物です。こうした遺物(いぶつ)が周辺の調査でも出土していることから、鉄作りに関わる施設が付近に存在したことが想定されます。
溝跡
羽口片の出土状況
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更新日:2023年01月31日