古代の鍛冶遺構(かじいこう)と中世の濠跡(ほりあと)を調査しました!(中妻遺跡第27・28地点)
令和2年4月7日から23日までの約3週間、個人住宅の建設工事に先だち、中妻(なかづま)遺跡(第27・28地点)の発掘調査を行いました。

調査区全景

発掘調査の様子
中妻遺跡は、篠津地区に所在し、過去の調査から、縄文時代から近世に至るまでの長期間にわたって営まれた集落跡と考えられています。
今回の調査では、第27地点においては、奈良・平安時代(1,300~1,000年前)の須恵器(すえき)と「椀形滓(わんがたさい)」と呼ばれる鉄滓(てっさい)が充填された土坑(どこう)、第28地点においては、中世(800~400年前)の館跡に伴う濠(ほり)と思われる大きな溝跡(みぞあと)を発見しました。
鉄滓とは、鉄作りの際に炉から流れ出る鉄分を含んだ不純物です。今回発見した土坑は、鉄作りの際に生じた不用なものを、まとめて捨てた廃滓坑(はいさいこう)に該当し、周囲で鉄作りをおこなっていた可能性が非常に高いと考えられます。今後の調査による解明が待たれるところでしょう。

土坑から出土した焼土や鉄滓

中世の濠跡
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更新日:2023年01月31日