縄文時代の大形石棒(せきぼう)が出土しました!(タタラ山遺跡第11地点)
令和3年6月8日から16日までの約1週間、個人住宅建設工事に先だち、タタラ山(たたらやま)遺跡(第11地点)の発掘調査を行いました。
調査区全景
発掘調査の様子
タタラ山遺跡は、白岡地区に所在し、過去の調査から主に縄文時代前期(約6,000~5,000年前)の集落跡として知られ、40軒を上回る住居跡とともに、たくさんの土器や石器、石製装飾品等が見つかっています。
今回の調査では、縄文時代中期から後期(約4,000~3,000年前)の土器とともに、大きな石棒(せきぼう)が出土しました。石棒は土偶(どぐう)とともに、縄文時代の「祈り」に関する代表的な遺物です。今回出土した石棒は途中で欠けてしまっているものの、長さは45センチメートル程、太さは15センチメートル程を測ります。
縄文時代前期の石棒は比較的小さいものが多く、中期に入ると大形化します。縄文時代中期は人口減少の時期でもあったため、子孫繁栄の祈願に使用されたと考えられています。また、縄文時代は男性が狩猟や漁の中心を担っていました。石棒の形状が男性を連想させることから、自然からの恵みを祈るために使用されたとも考えられています。
今回の調査では、既存住宅の基礎等によって多くの遺構が削られている状況でしたが、住居跡の炉跡や柱穴と考えられる痕跡が僅かに残っており、石棒も住居跡内に位置していたものと想定されます。
住居跡の炉跡
石棒出土状況
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更新日:2023年01月31日