縄文時代の貯蔵穴と近世の溝跡を発見!(清左衛門遺跡第8地点)

更新日:2023年01月31日

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 平成28年9月1日から10月26日までの約2か月、店舗の建設工事に先だち、清左衛門(せいざえもん)遺跡(第8地点)の発掘調査を行いました。

道路横の一角に複数の穴の跡や、溝の跡が見られる調査区全景を写した写真

調査区全景

広い調査区の中で10名以上の作業者の方が全体的に広がって作業を行っている写真

発掘調査の様子

 清左衛門遺跡は、彦兵衛地区に所在し、過去の調査から主に縄文時代仲期から晩期(約4,000~2,500年前)までの集落跡として知られ、縄文時代の住居跡のほか、水場遺構(みずばいこう)や関東地方でも稀な石冠(せっかん)という祭祀(さいし)用石器が出土し県内外の注目を集めています。
 今回の調査では、縄文時代後期の貯蔵穴(ちょぞうけつ)を発見しました。貯蔵穴は主に食料を貯蔵する用途に使用されたと考えられています。今回の調査では3基の貯蔵穴が認められ、平面は円形で断面は入り口が狭く底部が広いフラスコ状を呈していました。

地面奥深くに穴が開いている貯蔵穴を上から写した写真

貯蔵穴

一人の作業者が貯蔵穴の中に入り、穴のすぐそばにもう一人の作業者がメジャーを穴の中に入れ実測し、穴の左側では椅子に座っている作業者が記録をしている写真

貯蔵穴の実測作業状況

 また、近世の遺構としては、5条の溝跡(みぞあと)を検出しました。溝跡はいずれもやや蛇行しながらも南北方向に延びています。調査区のすぐ西側には御成道が通っています。今回発見した溝跡が御成道に関連するものかはまだ分かりませんが、東と西とを区画する意図をもって掘り込まれていたものと考えられます。

調査区の表面に穴などが複数開いており、手前の方には左右に伸びる溝が見える調査区北部の溝跡の写真

調査区北部の溝跡

地面の一部が凹んだ溝が奥へと長く続いている調査区南部の溝跡の写真

調査区南部の溝跡

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